舞台は内戦下の南アフリカ。手押し車に病気の母親を乗せ、騒乱のケープタウンから内陸の農場をめざすマイケル。内戦の火の粉が飛びかう荒野をひたすら歩きつづける彼は、大地との交感に日々を過ごし、キャンプに収容されても逃走する。……国家の運命に巻き込まれながら、精神の自由を求めて放浪する一個の人間のすがたを描く、ノーベル賞作家の代表作。
ジョン・マックスウェル・クッツェー John Maxwell Coetzee(1940年 - )
南アフリカ出身の文学者。
南アフリカのケープタウンでアフリカーナーの家系に生まれ、大学時代までケープタウンを中心にで過ごす。1961年に英国に渡り、1965年に渡米、バッファローのニューヨーク州立大学で教壇に立ちながら作品を書き始める。
1971年に南アフリカに帰国し、1972年からケープタウン大学で教職に就く。1983年の『マイケル・K』、1999年の『恥辱』でブッカー賞を、2003年ノーベル文学賞を受賞。
『恥辱』と並ぶ、クッツェーの代表作をみなさんで読みましょう。
【今回選ばれなかった候補作品】
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